> 腰椎椎間板ヘルニア(経皮的椎間板内酵素注入療法)

経皮的椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)

椎間板内にヘルニアを溶かす酵素を含んだ薬剤を経皮的に直接注入して、ヘルニアによる神経の圧迫を弱める新しい治療法です。
原因を取り除く手術に近い治療法ですが、局所麻酔で行ない1泊2日で済む負担の非常に少ない治療法です。

治療手順

①レントゲン台に横になり針を刺す位置を決定する
②針を刺す位置を消毒・皮膚の局所麻酔を行う
③椎間板内に針を刺し、ヘルニコアを注入する
④手術室内で30分程度安静にして、問題なければ病室に帰室する

注意点

アレルギー体質の方はヘルニコアの治療に注意が必要です。
ヘルニアの形や出ている位置によっては、適応とならないこともあります。
過去にヘルニコアによる治療を受けた方は、再度ヘルニコアの治療を受けることができません。
妊婦や妊娠の可能性のある患者さんには、X線照射を伴うため行っておりません。
また授乳婦に対しては、乳汁に移行する可能性があるため授乳は避けていただく必要があります。
腰椎不安定性のある患者さんは行うことができません。

副作用

稀ですが下記のような副作用を生じる可能性があるため1泊入院にて管理を行っています。
・一過性の腰痛や下肢痛, 発疹, 発熱, 頭痛など
・アナフィラキシーの発現の可能性
 皮膚症状 :かゆみ, 発赤, 紅斑, 蕁麻疹など
 呼吸器症状:声のかすれ, くしゃみ, のどのかゆみ, 唇のはれ, 呼吸困難など
 消化器症状:腹痛, 吐き気など
 視覚症状 :視野が狭くなるなどの

退院後

治療後は腰に負担をかけないように心がけてください。
外来には、治療後1ヶ月毎に受診し状態の確認を行います。
痛みなどの症状が強い場合は、随時受診していただきます。
治療後3ヶ月ではMRI検査を行い、ヘルニアの状態・変化を確認します。
その後は、可能であれば治療後1年, 2年, 3年に受診していただき、MRI検査にてヘルニアだけでなく、その他の脊椎疾患を生じていないか確認しています。

ヘルニコア治療については下記資料をご参照下さい。

ヘルニコアの治療を受けられる方へ.pdf

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