> 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折

 近年、高齢化社会に伴い骨粗鬆症を起因とする脊椎圧迫骨折患者が増加し、脊椎骨折によって引き起こされる疼痛や寝たきりなどのADLの低下が問題となっています。
 ほとんどの圧迫骨折は局所後弯(曲がった背中)を生じることはあっても適切なコルセットの装着等により通常そのまま骨癒合が得られ治癒します。しかし、一部においては骨癒合が得られず偽関節となり強い痛みを生じたり、徐々に圧潰が進行し遅発性麻痺を生じたりすることがあります。
 これらに対する治療として下記に示したように様々な方法がありますが、それぞれ一長一短があり、患者さんの全身状態、合併症、生活環境等考慮し治療方法を決定する必要があります。

保存的治療

硬性, 軟性コルセットの装着

薬物治療 鎮痛剤

 カルシウム製剤:アスパラCa, リン酸水素Ca
 ビタミンD3製剤:エディロール, ロカルトロール, アルファロール, ワンアルファ
 ビタミンK2製剤:グラケー
 カルシトニン製剤:エルシトニン注
 SERM (選択的エストロゲン受容体モジュレーター) 製剤ビビアント, エビスタ
 ビスホスホネート製剤:アクトネル, リカルボン, ベネット, ボノテオ, フォサマック
 副甲状腺ホルモン (PTH) 製剤 テリパラチド:フォルテオ注, テリボン注
 ヒト型抗RANKL抗体 デノスマブ:プラリア注, ランマーク注

リハビリテーション


手術的治療

椎体形成術

バルーン椎体形成術 (BKP:Balloon Kyphoplasty):保険適応
その他

  人工骨 (ハイドロキシアパタイト:HA, リン酸カルシウム骨セメント:CPC)
  自家骨

後側方固定術 (経皮的椎弓根スクリュー:PPSによる固定)

後方椎体固定術

脊椎短縮術


※上記治療方法を単独ではなく組み合わせて行うこともあります。

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